2020/02/29 21:32

ミニカーブランドのテディベア???

本日、ご紹介するのはシュタイフと同じドイツにある1912年創業の玩具メーカー・Schuco(シュコー、シュコ)社のぬいぐるみ。ミニカーやブリキのモデルカーがお好きな方の中には、え?シュコーって、ミニカーブランドでしょ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご名答。合併などが行われた1976年以降、レプリカ以外ではぬいぐるみはつくられておらず、ミニカーブランドとして確立されているのです。


1976年を最後につくられなくなったとはいえ、創業当時のシュコー社の製品の柱のひとつがテディベアだったそう。それも木毛を詰めたものではなく、メタル製のボディにモヘアを被せたゼンマイ仕掛けのシュコー社独自のぬいぐるみが数多くつくられたとか。

中でも代表的なのが、1921年のおもちゃ見本市で発表された「Yes/No Bear(イエス・ノーベア)」。この名前、しっぽを上下・左右に動かすと、首を縦にうんうんと頷いたり、イヤイヤというように首を横に振ったりすることから付けられたそうです。


ちいさくたって、癒し効果は満点!


イエス・ノー・ベアが誕生してしばらくしてからつくられるようになったのが、9−15cmの小さなピッコロ(またはミニチュア)・イエス・ノー・ベア。手のひらに乗るほどのちいささながらも、ちゃんとしっぽを動かすと、うんうん、イヤイヤと首を動かします。
1920年代〜70年代につくられたとあって、今ではあまり見かけず、出会ったとしても、首がもう動かなくなったり、毛が抜けてしまったりしている子も。保管状態が良い場合10万円以上の値がついていることもよくあるこのベアですが、今回ご紹介する子は、状態の割に価格も控えめなお値打ちベア。詳細な年代は不明ですが、一緒にお預かりしたベアたちの年代から考えて、1950年より前のものであることは確かなよう。70年以上の年月を経て、ドイツ・フランクフルト郊外から日本にやってきました。


ミルクコーヒーのようなやわらかな色合いのモヘア、オレンジとブラックのまんまるな目。ちょろっと出した舌も愛らしいイエス・ノー・ベア。しっぽのモヘアはとれてしまっているものの他にモヘアロスもない子です。
ちょっと疲れた日は、この子に話しかけてみてください。うんうんと頷きながら話を聞いてくれる姿を見ているだけで、ふふっと笑顔が戻るはず。いろんなことがある毎日に、心強さをくれるのも、ちいさな相棒・ぬいぐるみの効用です。

ぜひ、動画でもチェックしてみてくださいね。